毎年、春が近づくとコンビニやスーパーなどには「春限定 さくら風味」といった商品が並びます。
定番商品とは違って、ピンクに色づけられたさくら味のデザートなどはとてもおいしそうで、ついつい買ってしまいますね。
でも、さくら味っていったいどんな味なのでしょう?
さくらの花の味?桜餅の味?
目次
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さくら味の正体は?
桜餅に使われている桜の葉。そのままの状態では特に香りはありません。
これはさくら味の風味のもととなる「クマリン」という成分が糖質と結合しているから。
この桜の葉を塩漬けにすると、糖質とクマリンが分離し、あの甘いさくら独特の香りがでてくるのです。
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クマリンとは?
クマリンとは抗酸化物質のポリフェノール、フェノール酸系に分類されます。
ポリフェノールとは、植物の光合成によってできる色素や苦みの成分で、ブルーベリーのアントシアニンやお茶のカテキンなどが挙げられます。
クマリンは桜の葉のほかにパセリや明日葉、かんきつ類などに含まれています。
また、シナモンの香りを構成している成分でもあります。
クマリンの効能は?
クマリンの苦く芳香性特有の香りはリラックス効果があり、イライラの抑制やストレスを減退させる作用があります。
また、血流を改善する効果があり、脳梗塞や心筋梗塞の原因のひとつである血栓を防いでくれます。
血液の流れが悪いと、余分な水分とともに体内に老廃物が溜まり、むくみの原因となりますが、クマリンは血流を改善する効果があることから、むくみの改善にも効果的です。
抗菌効果もあり、体内で細菌の増殖や生育を防ぐ効果を持っています。
クマリンは抗酸化作用があり、活性酸素を除去する効果があるため、体を老化や疾病から守ってくれます。
さらに、シミの元となるメラニンの生成を抑え、美白や保湿、抗炎症といった肌荒れを防ぐ効果も期待できます。
注意点も…
これだけの効果が期待できるクマリンですが、注意する点もあります。
クマリンには肝毒性があり、日常的に大量摂取すると肝機能障害につながります。
日本では香料としての使用は認められておらず、食品への添加は禁止されています。
(さくら味に使われている香料はほぼ人工のサクラフレーバーです)
でも心配いりません。市販の桜の葉に含まれるクマリンの量はごくわずかで、桜餅の葉っぱをたくさん食べなければ問題ありません。
さくら味の正体はクマリンという成分でした。
春を感じさせてくれるこの香り。これは海外ではほとんどみかけることのない日本特有のものだそうです。
食から春を、そして日本を感じられるなんて素敵ですね。
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