先日から週末に「JIN-仁-」の再放送をしてますね。
私はリアルタイムでは見ていなかったので、とっても新鮮で夢中になってみています(笑)
前回の放送では「江戸煩い」という病。
現代で言う「脚気」がテーマになっていました。
江戸時代、雑穀米から白米がご馳走となり、おかずはたくわんのみといった
食生活が主流となっていきました。
穀物の胚芽に多く含まれるビタミンB1ですが、
白米にするためには玄米から糠と胚芽を取り除き、胚乳のみとなるため、大事な栄養素であるビタミンB1も一緒に取り除かれてしまいます。
雑穀米や玄米を食べていた頃は、自然とビタミンB1も摂取できていましたが、
白米にたくわんという食生活では不足してしまうことは明らかですね。
現代の食生活では無縁と思われる脚気ですが、清涼飲料水やインスタント食品、
アルコールの過剰摂取など糖質が多い食品ばかりを摂っていると、
現代での充分起こりうる病気です。
今回はその「脚気」と「ビタミンB1」について書いていきたいと思います。
目次
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脚気とは?
脚気とはビタミンB1の欠乏によって生じる病気で、最悪の場合、死にいたる病です。
その症状は
・食欲不振
・全身倦怠感
・膝蓋腱反射の喪失
・下肢のむくみ
・動悸
・感覚の麻痺
・心不全(衝心脚気)
食欲不振からはじまり、だるさや手足のしびれなどが出てきます。
そして、最悪の場合、衝心脚気と呼ばれる心不全で死にいたる非常に怖い病気です。
ここで雑談 「安道名津」の作り方
ビタミンB1を補うためにドラマ「JIN-仁-」では安道名津を作っていましたね。
本当においしそうでした(笑)
材料は
・玄米
・黒糖
・ごま油
・小麦粉
・卵
・豆乳
を使用して作っていたようですが、原作のマンガでは
まず、炊いた玄米を7分ぐらい半つぶし、ごま油と黒糖を少々混ぜて固めたものを生地とする。次に、小麦粉8:玄米2の割合に少量の油かすと豆乳と鶏卵とを混ぜたものを作り、これに生地を浸して衣をつけ、熱した油で揚げる
と記載されていたようです。
そして、クックパッドに作り方を乗せてくれた方がいらっしゃいますので、
紹介いたします。
気になった方はぜひ、作ってみてくださいね。
私も作ってみます!
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ビタミンB1の働き
ビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わるのをサポートする働きがあります。
また、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きや糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。
ビタミンB1は水溶性ビタミンであるため、身体に蓄積することがない分、サプリメントなどで急激に摂取しない限り過剰摂取による副作用は出ませんが、逆に不足しやすくなるため注意が必要です。
ビタミンB1はどのくらい摂ればよい?
日本人の食事摂取基準におけるビタミンB1の摂取量は
こちらの推奨量を基準にします。
大人であれば、男性は1.2~1.4mg、女性は0.9~1.1mg
が基準になりますね。
それでは、実際にはどれくらいのビタミンB1が摂れているかというと、
2018 (平成30) 年の国民健康・栄養調査報告によると男性で平均0.98 mg/日、女性で平均0.84 mg/日の摂取となっているようです。
意識してビタミンB1を摂るようにしないと、少し足りていない状況となっていますね。
ビタミンB1が多く含まれる食品
・豚肉(ヒレ、もも)
・カツオ
・大豆
・ウナギ
・穀物の胚芽を豊富に含むもの(玄米や全粒粉など)
・豆類
ビタミンB1は、肉類や魚類、中でも豚肉や魚の血合部分に多く含まれています。
また、酵母、豆類などにも含まれています。
穀類では米ぬかや小麦はいがに多いため、精白米にするとビタミンB1の含有量は少なくなります。
白米と玄米の比較
白米と玄米ではビタミンB1がどれだけ違うかみていきましょう。
ビタミンB1含有量
白米 0.02mg 玄米 0.41mg
それぞれ米100gあたりとなります。
なんと玄米は白米の20倍のビタミンB1が含まれていました。
ビタミンB1の効果的な摂り方は?
ビタミンB1は吸収されにくい栄養素です。
食品によっても異なりますが、食事中のビタミンB1の利用効率は約60%程度と推定されています。
ビタミンB1はニンニクやタマネギなどに含まれているアリシンと結合してアリチアミンになると、吸収率が高くなります。
しかし、熱に弱いといった欠点があるため、ニンニクは生ですりおろしたり、
玉ねぎは生のものをみじん切りや薄くスライスするなど調理の際は注意が必要です。
まとめ
江戸煩いとして江戸時代に流行していた脚気はビタミンB1の欠乏によるものでした。
現代でも偏った食事ばかりを食べていると脚気になる危険性はあります。
特に、インスタント食品や清涼飲料水ばかりを摂っていたり、
アルコールを多量に飲むことによってビタミンB1は欠乏してしまいます。
また、普通に食事を食べていても、意識してビタミンB1を摂るように意識しないと
推奨量よりもやや足りない状況となってしまいます。
ビタミンB1は豚肉の赤身や魚の血合い、大豆や豆類、玄米などに多く含まれています。
バランスの良い食事を心がけ、賢く健康な体を維持していきましょう。
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