「もち麦をご飯に混ぜて炊いたものを食べるだけでダイエット効果がある」というテレビ番組を見たことはありませんか?
いつもと同じ食事なのに、主食の白米にもち麦をプラスするだけで痩せられるなんて、是非やってみたい!と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも、内心、もち麦を入れただけでホントに痩せるの?
と疑問に思いますよね?
今回はもち麦にダイエット効果が期待できるのか?
もち麦の栄養にはどのようなものがあるのか?
について解説していきたいと思います。
目次
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そもそも もち麦って何?
もち麦っていうからには麦の一種だということは想像できるかと思いますが、
実際、もち麦とは何に分類されるかご存知ですか?
もち麦は大麦の一種で、米にうるち米、もち米があるように
大麦にもうるち性、もち性があります。
もち麦は大麦のもち性のもので、でんぷん質はアミロペクチンが多く含まれており、粘り気があります。
逆にもち麦と比較されるのに押し麦というものがありますが、押し麦はうるち性の大麦をローラーなどで押しつぶしたもので、でんぷん質はアミロースが多く、もち麦のような粘り気はありません。
押し麦をローラーで押しつぶす理由は、うるち性の大麦はそのままでは水を吸いにくく、調理しにくいため、このような加工をしています。
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もち麦の栄養は?
もち麦は白米や押し麦と比べても非常に魅力的な栄養が含まれています。
こちらの表で比較してみましょう。
白米 | 玄米 | 押し麦 | もち麦 | |
エネルギー(kcal) | 358 | 353 | 340 | 365 |
たんぱく質(g) | 6.1 | 6.8 | 6.2 | 10.1 |
脂質(g) | 0.9 | 2.7 | 1.3 | 1.7 |
炭水化物(g) | 77.6 | 74.3 | 77.8 | 77.4 |
ー 糖質(g) | 77.1 | 72 | 68.2 | 64.3 |
ー 食物繊維(g) | 0.5 | 3 | 9.6 | 13.1 |
ー 水溶性食物繊維(g) | ー | 0.7 | 6.0 | 9.0 |
ー 不溶性食物繊維(g) | 0.5 | 2.3 | 3.6 | 4.1 |
これらはご飯の状態ではなく、乾燥の米や麦の状態100gあたりでの比較となります。
もち麦は白米や押し麦などと比較しても蛋白質が豊富であることがわかると思います。
さらに、特筆すべきは食物繊維量ですね。
白米と比較して約8倍、玄米と比較しても4倍以上の食物繊維が含まれていることがわかりますね。
もち麦に含まれる食物繊維とは?
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。
もち麦に含まれる食物繊維はどちらも豊富に含まれておりますが、
とくに水溶性食物繊維が多く含まれています。
水溶性食物繊維は果物などに多く含まれるペクチン、こんにゃくに多く含まれるグルコマンナンなどがありますが、もち麦にはβグルカンという水溶性食物繊維が多く含まれています。
それではもち麦のβグルカンの作用についてご説明いたします。
整腸作用
βグルカンには腸内の善玉菌を増殖・活性化する効果があります。
水溶性食物繊維のβグルカンは大腸で善玉菌のエサとなり、短鎖脂肪酸を産生して排便を促進します。
また、短鎖脂肪酸は悪玉菌の活動を抑制し、大腸や消化管の動きを活発にして水やミネラルなどの吸収を促進したり、糖や脂質の代謝を調節する働きがあります。
βグルカンのこのような作用により、便秘解消などの整腸作用が期待できるというわけですね。
血糖値の上昇抑制効果
βグルカンは水を含むと体内でゼリー状になるため、食事と一緒に摂取した余分な糖質や脂質を包み込んで吸収を穏やかにする作用があります。
この作用により、血糖値の上昇は緩やかになるというわけです。
そのため、βグルカンは糖尿病など血糖の病気予防につながると考えられています。
コレステロール低下効果
水溶性食物繊維のβグルカンは悪玉コレステロールが高めの方に対し、血中コレステロールを下げる効果が確認されています。
コレステロールのほとんどは肝臓で作られ、小腸で再吸収されます。
水溶性食物繊維のβグルカンは小腸でのこの再吸収を抑え、コレステロールを体外に出す働きとコレステロールの合成を妨げる働きがあるため、悪玉コレステロールを下げることができるのです。
たんぱく質やマグネシウム、カルシウムなども!
白米に比べ、たんぱく質も豊富であるばかりでなく、普段の生活では摂ることが難しいマグネシウムやカルシウムなどのミネラル類も含まれています。
是非、もち麦を取り入れていきたいですね。
もち麦の炊き方
普段炊いているお米に混ぜて炊くだけで、おいしいもち麦ご飯が出来上がります。
おすすめの炊き方は
・米2合 + 水450ml
・もち麦 + 水200ml
水は合計650mlですね。
食物繊維をもっと摂りたい時は、もち麦の分量を増やします。
詳しくはこちらのサイトを参考になさってください。

まとめ
もち麦にはもち麦特有の食物繊維によりダイエット効果があるばかりでなく、整腸作用、血糖値の上昇抑制効果、コレステロール低下作用があることがわかりました。
ただ、もち麦を食べたから必ず痩せるというものではないことだけは勘違いしないようにしてください。もち麦にもカロリーや糖質は含まれていますから。
もち麦の食物繊維含有量は玄米の約4倍、ごぼうの約2倍。
食物繊維は現代の日本人には不足しがちな成分であり、摂取目標量に対し、実際に摂取している食物繊維は14.4gと言われています。(平成 29 年国民健康・栄養調査結果の概要より)
2020年に改訂された日本人の食事摂取基準における食物繊維摂取量の目標量は17~21g以上。
野菜では350g。両手に一杯の野菜を食べなくてはなりません。
カット野菜1袋では足りません💦
私は高齢者施設に勤務していますが、高齢者の食事量ではこの食物繊維を摂ることは本当に困難です。
そんな中、普段の食事にこのもち麦を入れることによって、食物繊維摂取量を上げることができます。
また、整腸作用による便秘解消、血糖値の上昇抑制、コレステロール低下作用も期待できるので、一石二鳥にも三鳥にも四鳥にも?なりますね。
外国産のもち麦も販売されていますが、国内産が安心・安全です。
わたしのオススメはこちらのはくばく。
栽培、検査、加工まで国内で行っており、安心して食べることができます。
自分の健康を守るのは自分自身に他なりません。
おいしく賢く健康になりたいですね。
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